手放すということ。思い出の家、仕事、遺族年金

死別後の葛藤

こんにちは。ハワイ在住のMichiyoです。

 

 

前の夫が亡くなってしばらくは手放せなかったものを、時が経つにつれ、自分では深く意識しないうちに手放してきたことに気づきました。

 

前の夫と暮らした家、長く勤めた仕事、現実的な話で言うと遺族年金。

 

三回忌が過ぎ、前の夫との思い出の家を若い家族に貸して東京に暮らし始めたことは以前に書きましたが、その家のある街で正社員として働いていた仕事は、その後数年辞めることはありませんでした。

 

前の夫と死別して長く休職している間も、復職した後も、職場の同僚の存在は私をすごく助けてくれました。私のような状況の社員に対する会社の福利厚生もとてもありがたいものでした。

 

休職中はもう仕事をすることなんてできないと思うような精神状態だったので、いつ辞めようかとばかり考えていましたが、一人残されてしまった状態で、退職を決断することもできませんでした。

 

その後なんとか復職した後も、急に元気になることはなく、いつまで続けられるか分からないと思いながら働いていました。

 

そんな状態で私の支えになっていたのが遺族年金でした。一人で生きていくには十分な額ではありませんでしたが、それでも遺族年金があるという安心感はとても大きなものだったからです。

 

 

遺族年金は再婚するともらえなくなります。配偶者と死別した女性が、たとえ好きな人ができても再婚に踏み切らない大きな理由の一つともいえると思います。正直なところ、私もその気持ちはとてもよく理解できます。

 

 

でも私はそれを手放しました。その時の私は、どちらかというと「手放したかった」ような気がします。

 

 

こだわり続けていたものを手放すことで、それより大切な何かが得られる予感があったからかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

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