こんにちは。ハワイ在住のMichiyoです。
前回、前の夫が亡くなった後、夫の転勤前の勤務地で夫と仲の良かったパートの女性からショートメッセージが届き、家に来てもらえるよう返事をしたことを書きました。
今日はその続きを書きたいと思います。
私がメールの返事をした翌日、家に来てくれたその女性は優しそうな明るい女性でした。
その女性はその時点でも同じところで週数回パートとして働いていて、数日ぶりに仕事に行ったら、職場の人から「○○さんと仲良かったよね?亡くなったって知ってる?」と言われ、初めて夫の死を知ったのだそうです。
その方は、その後たびたび家に線香をあげにきてくれるようになり、職場での夫の話をたくさんしてくれました。
休憩時間には私の話もしていたそうです。
私たち夫婦には子供がいませんでした。結婚当初、子供がいなくてもいいよね、と二人で話していたせいもありました。当時は本当に夫婦二人でいいと思っていたのですが、三十代後半になってくると、私の心境に変化がありました。
本当に子どもを産まなくて後悔しないかな・・・。という気持ちが芽生えたのです。
その話を夫にした当時、夫は、夫婦二人でいいと言っていました。その女性と一緒に働いていたのは亡くなる二年前までなので、ちょうどそんな話をしていた頃で、夫は子供をつくることに乗り気ではなさそうに見えました。
四十代になってしまったら今よりもっと妊娠が難しくなると焦りもあった私は、夫が自分の気持ちを分かってくれないと感じていた頃でした。
その女性が、夫と一緒に働いていたころのある朝の話をしてくれました。
夫がいつもと違う通勤経路で来たのをたまたま見かけて、「どこか寄ってきたの?」と聞いたら、夫が「子供に通わせる幼稚園を調べてた」と言ったのだそうです。
「共働きだから、自分が送り迎えをしやすいところがいい」、とも言っていて、「え、奥さん妊娠したの?」と聞いたら、「ううん、まだ」と笑っていたのだそうです。
当時、その女性はご主人との離婚のことで悩んでいて、「こんな幸せな夫婦がいるんだなあって思ったのよ」と話してくれました。
それを聞いて、私は嬉しくなり、そして余計に悲しくなりました。
亡くなってから知った、私の知らない夫でした。