こんにちは。ハワイ在住のMichiyoです。
以前、前の夫が亡くなった後の遺産相続のことを書いたことがありますが、最近、相続について考えさせられる出来事がありました。
大切な人を亡くして間もない中で、亡くなった人の資産のどれだけほしいとかいうことで揉めたい人などいないと思います。一方で、そういうことが起こるのは珍しいことではなく、自分の身に降りかかるまではピンとこない方も多いのも事実だと思います。
たとえば親の相続のことを考えた場合、普段から兄弟仲がいいと、親に何かあってから話し合えばいい、と簡単に考えている場合もあると思います。
資産が貯金だけなら、均等に割り振ればいいだけかもしれません。
でも遺産相続は多くの場合、均等に分けるのが難しい要素が含まれています。資産の種類によって、とか、生前の関わり方によってなど、法律通りでは納得できない場合もあると思います。
私が前の夫を亡くした時もそうでした。私は前の夫のご両親との間での話し合いが必要になりました。
夫を突然亡くしたばかりで、相続のことでなんて揉めてる心の余裕はない。
だからと言って、これから先の生活のことを考えると、言われるままというわけにもいうかない。
生きていくために主張しなければいけない。
そういう感じでした。
相続争いというのは、どれだけ仲のいい家族でも起こってしまう可能性が大いにあるのが現実です。
今の自分の年齢に関係なく、自分の資産を誰にどれだけ相続したいのかなどの自分の気持ちを、遺言書など(アメリカの場合はトラストやウィルなど)で明確にしておくことは大切なことです。さらに、なぜそういう割合になっているのかを普段からきちんと説明しておくことも必要だと思います。それでも揉めてしまう可能性はありますが、最小限に留めることはできると思うのです。
仲の良かった子供たち、兄弟、姉妹が、相続争いなんかのために関係が崩れることなど誰も望まないと思います。でも残念なことに、現実問題として、そういうケースは決して少なくないのです。
年齢にかかわらず、いつ、誰に、何が起こるか分かりません。
自分はまだまだ若いからとか、子供がいないから、とか、独身だから、とか、という理由をつけて遺言書なんて他人事だと思わずに、いつ何があっても、残された家族が相続のことで争うことがないように、せめて静かに過ごせるようにしてあげるのは、大きな愛の形だと思うのです。